住宅金融支援機構はこのたび、「2014年度 民間住宅ローン借換の実態調査」の結果を発表した。現在、民間住宅ローンを借り入れており、平成25年11月~平成26年10月までに借り換え(※)をした全国の20~70歳未満(学生、無職は除く)を対象として、平成26年10月17~23日にインターネットによるアンケート調査を行い、940人の回答を得たもの。
※居住用の民間住宅ローンの借り換え(フラット35を含む)。住宅取得に伴う新規の住宅ローン、リフォームローン、土地のみのローン、アパートまたは投資用のローンを除く。

●借り換え後の金利タイプ、最多は「固定期間選択型」

住宅ローンの金利タイプには、「変動型」「固定期間選択型」「全期間固定型」の3つがある。それぞれの金利タイプについて、詳しくは、当サイト「不動産基礎知識:買うときに知っておきたいこと:7-1 住宅ローンの種類」を参照のこと。

借り換え後の金利タイプは、「固定期間選択型」が最も多く40.5%を占め(図1)、次いで「変動型」(37.6%)、「全期間固定型」(21.9%)の順となった。「固定期間選択型」のうち、当初の金利が固定される期間別に見ると、最も多かったのは「10年」で、全体に占める割合は23.1%だった。
借り換え後の金利タイプを年齢別に見てみると、「変動型」への借り換え割合は、20歳代(22人)では27.3%だが、30歳代(215人)では36.3%、40歳代(469人)では36.9%、50歳代(212人)では40.6%、60歳代(22人)では45.5%と、年齢層が高いほど割合も上昇する傾向にあることが分かった。世帯年収別では、特段の傾向はなかったという。

●借り換えまでは「5年超10年以内」、借り換えた理由は「金利が低くなるから」が最多

借り換えまでの経過期間は、全体では「5年超10年(120ヶ月)以内」が33.5%と最も多く(図2)、「3年(36ヶ月)以内」(28.0%)、「10年超15年(180ヶ月)以内」(13.4%)と続いた。

借り換えた理由を複数回答で聞いたところ、最も多かった「金利が低くなるから」(64.6%)と、2位の「返済額が少なくなるから」(51.6%)が群を抜いて多く、3位以下は「適用金利が上昇し、返済額が増加するから」(15.3%)、「今後の金利上昇や毎月の返済額増加が不安になったから」(8.0%)、「金利優遇の優遇幅拡大や返済終了までの通期適用が受けられるから」(7.9%)、「変動金利に移行するのが不安だったから」(4.5%)、「それほど長く借りる必要がなくなったから」(2.8%)の順だった。
なお、借り換えによって金利が低下した人は、全体の93.2%。どれくらい金利が低下したかを聞いたところ、最も多かったのは「0.5%超1.0%以下」(28.2%)で、次いで「1.0%超1.5%以下」(16.3%)、「0.3%超0.5%以下」(13.3%)の順となった。

(出典:不動産ジャパン)