今回は、これまで何度か地域活動で取材させて頂いた、武蔵野市立高齢者総合センター服部所長からお誘い頂き、高齢者総合センターで運営しているデイサービスセンターの冬の恒例行事(クリスマス会)にお伺いしてきた模様をご紹介致します。
合わせて、ステージでプログラムを発表された団体のお二方にも、お話を伺って参りました。
【イベント概要】
●訪問日:平成27年12月18日(金)午前11時~午後3時
●訪問場所:武蔵野市立高齢者総合センター・デイサービスセンター(武蔵野市緑町2-4-1)
※デイサービスセンターは、事業所が2階にありますが、当日は5階にある大ホールでイベントが開催されました。
■ (公財)武蔵野市福祉公社が運営するデイサービスの恒例イベントです
高齢者総合センター・デイサービスセンターでは、平成5年の開所以来、日常のプログラムや季節ごとの各種イベント(お餅つき、節分、お雛祭り、バスハイク、七夕、夏祭り、敬老会、作品展、クリスマス会等)を毎月行っています。
【リンク】武蔵野市高齢者総合センター・デイサービスセンターのご案内
最初のプログラムは、バイオリン演奏会でした。同じく高齢者総合センターの社会活動センターで活動されているバイオリン演奏サークル「レインボーアンサンブル」の皆さんによる演奏ステージでした。
バイオリン講座の現役・OBOGの方々による演奏は壮観でしたね。観客であるデイサービス利用者の皆さんも、ハンドベルを使い演奏に参加され、会場が一体となって楽しいひと時を共有されておりました。
二番目のプログラムは、マッジクショーのパフォーマンスでした。当日は、クラブの副代表の伊藤さんによる単独のマジックショーのステージでした。デイサービス利用者の方がメインの観客でしたので、色鮮やかなショーでわかり易いアクションのマジックをたくさん披露されていました。プログラムには「ハラハラドキドキの時間!!」と銘打っておりましたが、正しくその通りの時間だったのではないでしょうか。
その後も、利用者の方々・職員の方々が一緒になってのランチタイムや、コーラスグループによるステージ・プレゼントタイムなど様々なプログラムが目白押しで、皆さんとても楽しまれていた様子でした。
(会場となったセンター5階の大ホールの模様)
(会場内の大きなクリスマスツリー)
(手作りの表示板)
■山上先生へのインタビュー
【クリスマス会最初のプログラム「レインボーアンサンブル」の講師 山上陽美先生にお話を伺いました。】
「レインボーサンサンブルには、現在50名程の方々が在籍しています。このサークルは、60歳以上のシニアの方にバイオリン演奏を通じた音楽の楽しさをお伝えしており、こちらの社会活動センターの講座としては、20年以上継続しております。
皆さん向上心が強く、入会後直ぐ『自分のバイオリンを買いたい!』と希望される方も多くいらっしゃいますが、入会後1年間は、先ずこちらのセンター備品の楽器を使って頂いております。
入会時は、楽譜も読めず、楽器演奏経験の無い初心者の方々ばかりです。サークルでは、演奏の難易度・演奏レベルに応じた4部制を敷いております。楽譜も技量に応じた指導者特製のオリジナル4種類を用意します。今日の様なイベントは今後も継続していきますが、近い将来大きなホールのステージに皆で立つことが現在の目標ですね。」
山上先生は、東京芸術大学卒業後、演奏活動を経て、高齢者総合センター社会活動センター職員(音楽専任)、退職後はサークルの講師活動をなさっております。高齢者に対するQOL向上ための「音楽療法」の実践者として世に知られた存在となっておりますが、これらの持つ力を生で実見できたと感じました。
また、これまで退団者はいないそうで、皆さん本当に楽しんでいらっしゃる様子が伝わってきました。この活き活きとバイオリン演奏に取組み、同好の士との豊かな交流を継続する姿勢は、介護予防や独立自尊の老後生活の構築に多くの益あることと思います。
(レインボーアンサンブルの皆さん)
■伊藤和男さんへのインタビュー
【続いてクリスマス会二番目のプログラム「マジックショー」のマジシャン 伊藤和男様にお話を伺いました。】
「今日は、一人のステージでしたが、所属は武蔵野マジシャンズクラブというところで、メンバーは20数名おります。メンバーの中で私は若い方ですが、現在副代表の立場です。活動は、毎年10月に武蔵野市民文化会館で行う武蔵野市の市民文化祭が大きなイベントになります。その他は、依頼を頂いた各地域の集会や高齢者施設でのイベント出演があります。
客層に応じたストーリー展開のプログラムを準備しています。今日の様に高齢の方が多い場所では、わかり易いようにツールの色や大きさに注意しています。
メンバーの平均年齢は80代前半というところですが、若い世代の方に参加してもらいたいことが、クラブの希望であり課題ですね。クラブでの活動を通じて、武蔵野市では市民の文化意識が高いなと感じています。」
先に書いた通り、伊藤さんはクラブの副代表をなさっております。
武蔵野マジシャンズクラブ自体は、昭和52年の発足とのことなので、今年で38年になる歴史のあるクラブです。メンバーの技術向上の意識が高いようで、クラブでの練習や活動以外にプロから個人レッスンを受けている方も沢山いるそうです。
(伊藤さんのパフォーマンス)
■今回感じたこと(イベントやお話から)
今回お二方のお話から武蔵野市での市民文化意識の高さが伝わってきました。
一般的な武蔵野市のイメージ通りなのですが、長らく地域で暮らしてきた年配の方々が、今回の様な音楽や文芸を「見る側ではなく、自分が演じる側になりたい。」の想いで活動されている大勢がいるのだなと感じさせられました。
同時に、武蔵野市だけに限らず他の地域でも、若い世代が先輩方の活動にどんどん参加して行き、市民サークル活動を継続・活性化させる役割も大きいことも認識させられました。
(クリスマス会のプログラム)
文責:中央支部広報委員会