今回は、中央区社会福祉協議会(中央区社協)が今年から新しく始めた「おとなりカフェ」と「ちょこっと相談会」の模様を取材してきました。

中央区社協では、これまでも区民との日常的なふれあいを通じた相談支援の事業は行ってきておりましたが、昨年度から5ヶ年事業でスタートした中央区地域福祉活動計画にも盛り込まれている、アウトリーチ及びニーズ掘り起しの具体的な施策の一環として「おとなりカフェ」と「ちょこっと相談会」を新たにスタート致しました。

アウトリーチとは、地域福祉の専門職が地域に出向いて区民や活動を支援する取組です。このアウトリーチ活動を継続する事によって、区民同士が支え合いを醸成する事も狙いとなっております。

(当日いらっしゃった皆さん。夏の甲子園大会の決勝戦を見ながら一枚。)

(当日いらっしゃった皆さん。夏の甲子園大会の決勝戦を見ながら一枚。)

 

【ご協力頂いた方】
〇社会福祉法人 中央区社会福祉協議会
管理部地域ささえあい課 課長 岸 雅典 様
【取材場所】
〇勝どきデイルーム(住所:東京都中央区勝どき1-5-1 1階)
【訪問日時】
〇平成29年8月23日(水)13時~

おとなりカフェ・ちょこっと相談会とは?

おとなりカフェ・ちょこっと相談会は、中央区社協が今年度から作った地域ささえあい課が実施する居場所づくり・地域支援事業の一環です。また、この事業は中央区とも連携し、「地域福祉コーディネーター・生活支援コーディネーター事業」としても実施されております。
活動の中身としては、「おとなりカフェでお茶を飲みながら、ちょこっと相談会で気軽に相談してみませんか?」をキャッチフレーズとした、文字通りのカフェスタイルの相談会です。
活動広報用に配布しているチラシにも記載されておりますが、生活上のちょっとした困りごとを専門職(社会福祉士)の方が相談支援されます。

この事業は、今年の6月から正式にスタートしました。通常、地域交流を通じた地域支援活動を継続させるポイントとして、定時開催や常設場所での開催などが課題に上がる事が多いですが、今回中央区社協が、勝どきデイルームの管理運営を中央区から委託されたことが活動を実現させた要因となりました。

【おとなりカフェ・ちょこっと相談会の事業概要】
〇担当部署:中央区社会福祉協議会 地域ささえあい課
〇会場:勝どきデイルーム(勝どき区民館・敬老館と同じ建物の1階です)
〇開催日時:毎月第1・3土曜日 午前9時30分~午後12時30分/毎月第2・4水曜日 午後1時~午後4時
〇その他:参加予約不要/相談料は無料/カフェ利用には100円(程度)の実費が必要(お替り自由のドリンクバー)
【リンク】中央区社協ホームページ(おとなりカフェ・ちょこっと相談会の記事)

(開催案内のチラシ①)

(開催案内のチラシ①)

 

(開催案内のチラシ②)

(開催案内のチラシ②)

 

どんな相談を聞いてくれるの?

中央区社協では、地域支えあい課以外の部署でも主に高齢者対象倒した地域交流サロン事業などは行っておりますが、おとなりカフェ・ちょこっと相談会は、相談者の年代を限定しておりません。例えば次の様な生活課題を抱えた場合などでも対応しております。

●介護・失業・育児・引きこもり・病気など・複数の困りごとや不安を抱えながら、相談先が分からず、公的な支援やサービスを受けられない。
●地域とのつながりが少なく、近所に相談できる人がいない。
●近所にゴミで溢れている家がある。どうしたら良いかわからない。
●地域で気軽に交流できる場所が欲しい。
●近所に閉じこもりがちな高齢者がいて心配だ。
●近所に知り合いをつくりたいが、きっかけがない。

おとなりカフェ・ちょこっと相談会では、地域福祉コーディネーターがこの様な相談者に寄添いながら、必要な支援につなげ地域での支え合う仕組みを作り出していく事を目的としています。
まだスタートして数ヶ月ですが、具体的な地域のゴミ屋敷問題や、ひきこもりの子供を持つ親からの相談なども頂いているそうです。

実際の相談支援においては、地域福祉コーディネーターが全て一人で課題を解決することは出来ないので、相談内容に応じて専門サービス機関・担当者への橋渡しを行います。その際には、繋ぎっぱなしで終わらぬ様、紹介先のサービス提供機関から情報を得て、定期的な進捗管理を行うことを心掛けているとのお話でした。

(ドリンクバーで頂いた生絞りジュース)

(ドリンクバーで頂いた生絞りジュース)

 

(生絞りジュースは専用のマシンで作ります)

(生絞りジュースは専用のマシンで作ります)

 

事業活動における課題

①活動の周知と普及
会場である勝どきデイルームは、敬老館などと同じ建物にあり、以前は65歳以上の方を対象とした地域交流サロンとして運営していました。おとなりカフェ・ちょこっと相談会は、全世代の方が対象です。また、心身の障害の有無に関わらず、ちょっとした生活課題から公的な福祉制度が必要な相談まで幅広く対応します。

出張相談会の形態は、積極的に地域ニーズを掘り起こすための仕掛けであり、地域支えあい課の業務時間であれば、相談会開催時以外でも電話で相談に対応しております。この様な活動内容を周知させることが第一の課題となっております。

②中央区社協内部での棲み分け
先にも触れましたが、中央区社協の他の部署でも地域交流サロン活動を行っており(在宅福祉サービス部が運営する「ほがらかサロン」や、「いきいき地域サロン」など。)、活動の色合いが重複する場面も出てきております。重複するテーマを統合するのか、このまま継続するのかを組織として判断する事も課題として挙げられております。

また、中央区社協とは別の組織が運営する区内の地域包括支援センター(おとしより相談センター)におけるアウトリーチ・ニーズキャッチ活動とも類似する場面が出て来ますが、こちらに関しては、地域支えあい課では他機関と競合しない“すき間的ニーズ”を取扱い、他の専門機関が対応できるニーズについては紹介・連携する事で重複を避け、対処する様に心掛けております。

③地域活動の担い手の高齢化
これは、相談会の運営に拘った事ではありませんが、地域へ出向いて行く中で、ボランティアの方や民生委員の方などの世代交代が深刻になっている状況を見かけることが多くなっているとの事です。
日頃からの小さい単位での地域活動が、災害発生時の住民生活をサポートする地域力にも発展する為、地域活動の人材減少は大きな問題となっております。

 ■ 今後の目標

現在の相談会場は、区からお借りできたため、こちらの勝どきデイルームを拠点としておりますが、将来的には区内の他の地域(京橋地区・日本橋地区など)にも拠点を増やしていきたいと考えております。

現在は、相談会を毎月4回の出張開催の形態としておりますが、来場者の方から「毎日やらないの?」との声を貰う事もあり、近い将来は中央区社協の職員だけでなく、各地域のボランティアの方などが自ら運営する形で、スタッフを配置した常設会場の設置を目標としております。

(会場の勝どきデイルーム入口に設置されたイベント告知の案内板)

(会場の勝どきデイルーム入口に設置されたイベント告知の案内板)

 

 みんなで「働きやすく、住みやすい、誰でも笑顔になれる中央区」にしませんか?

文責:中央支部広報公益委員会