今回は、一昨年に取材で伺った、NPO法人キッズドアが実施する事業の一つであるEnglish Drive(無料英語学習会)の活動結果の検証を中心としたEnglish Driveの社会的インパクト評価(中間報告会)」に参加した際の模様をお伝えします。

キッズドアでは、英語力の獲得は貧困の連鎖から抜け出すための有効な手段のひとつと考え、低所得家庭の子どもたちを対象とした無料英語学習会「English Drive」を2015年より開催しています。今回の報告会は、その後の事業の成果を公開すると共に、外部の連携機関による成果測定を実施した中間報告です。

今回のイベントでは、外部機関によるEnglish Driveの成果測定(中間報告)のほか、キッズドアの連携機関としてEnglish Driveを支えている企業によるCSR活動報告も行われました。

(渡辺理事長の講義の模様)

(渡辺理事長の講義の模様)

 


 

【ご協力頂いた方】
○特定非営利活動法人キッズドア 広報担当者様
【取材場所】
○会場:Fin GATE KAYABA(中央区日本橋茅場町1-8-1 茅場町一丁目平和ビル1階)
【訪問日時】
○平成31年1月17日(木)16:00~18:00

イベント概要
これは、キッズドアの事業の一つである「English Drive」の事業活動報告会に加え、その教育支援が、グローバル化する社会においてどのような効果をもたらしたかを検証するセミナーでもあります。
〇主催:特定非営利活動法人キッズドア English Drive事務局
(法人本部:東京都中央区新川2-1-11 八重洲第1パークビル7階)
〇TEL:03-5244-9990 〇MAIL:pr@kidsdoor.net
〇参加費無料
【リンク】NPO法人キッズドア公式ホームページ

(昨年今回と同じFin GATE KAYABAで行われた「ガクボラ感謝祭」の模様)

(昨年今回と同じFin GATE KAYABAで行われた「ガクボラ感謝祭」の模様)

 

●当日のプログラム
当日の会場は、昨年「ガクボラ感謝祭」が開催された中央区日本橋茅場町のFinGATE KAYABAで行われました。
会場には数十名の方々が来られており、人数以上の熱気の中イベントが進められました。

≪開催時間≫16:00~18:00
≪タイトル≫「グローバル化する社会に向けて~低所得層向け無料英語教育の実践と成果報告~」
≪プログラム≫
1.開会挨拶
NPO法人キッズドア 西田 氏
2.「English Drive」を支援して
バンクオブアメリア・メリルリンチ 浦岡 暁子 氏
3.教育格差と無料英語教育の必要性
NPO法人キッズドア理事長  渡辺由美子 氏
4.無料英語学習プロジェクト「English Drive」の取組みについて
NPO法人キッズドアEnglish Drive担当 アレックス・ベンカート 氏
5.English Driveの社会的インパクト評価(中間報告)
ケイスリー株式会社COO兼取締役  落合千華 氏 https://www.k-three.org/
6.教育CSRの取組みについて
ソシエテ・ジェネラル オペレーションリスク管理部  高倍友彦 氏
7.閉会挨拶
NPO法人キッズドア理事長  渡辺由美子 氏
8.質疑応答・個別質問受付

 

(当日のイベントチラシ①)

(当日のイベントチラシ①)

 

(当日のイベントチラシ②)

(当日のイベントチラシ②)

 

■ English Driveとは?
「英語を学ぶ楽しさを実感しながら、個別指導で英語力を身に付ける!」をコンセプトとした、キッズドアが実施する無料英語教育プログラムです。
経済的事情から塾や家庭教師を利用できない環境などの子どもたちに、英語を楽しく学ぶ寄り添い型学習会の形式で運営されております。
活動では、「子どもたちが困難な環境から脱却し、社会で生き抜くための力を身につける。」ことに目標を置いています。

渡辺代表がいつも言葉にしている様に、日本におけるひとり親世帯での子どもの貧困率は50%を超えており、OECD諸国の中でも最も高い水準となっています。これは、ひとり親世帯の親が、家計を維持するための労働と家事に費やす時間が長くなり、家庭で子どもに勉強を教えてあげる機会を作る事が難しい背景が理由であると話しておりました。

今後子どもたちが貧困の連鎖から脱却し、世界へ出ていくためには英語の学習は有効な手段となります。また、国内での受験や一般学習においても英語の学習は不可欠です。

キッズドアでは、これまで行ってきた学習支援の経験から、「英語教育には専門のプログラムが必要」であることを感じ、英語教育に特化したプログラムEnglish Driveを作り上げました。
現在では、生徒の属性や希望に応じて「基礎コース」「上級コース」「English Drive PLUS」などの他複数のプログラムで運営しています。
 

(バンクオブアメリカ・メリルリンチ 浦岡さんの講義の模様)

(バンクオブアメリカ・メリルリンチ 浦岡さんの講義の模様)

 

■ English Driveのこれまでの活動と成果(グルーバルな視点を持った協働)
English Driveのプログラムは、キッズドアと総合金融業を行っているバンクオブアメリカ・メリルリンチの社会貢献活動の一環として、3年前から協働で実施されてきました。
また両者は、English Driveの礎となる活動「グローバル ストリーム」プロジェクトを2012年から東日本大震災の被災地3県(岩手・宮城・福島)で協働してきた経験があり、学習支援に加え東北の復興支援も行ってきました。

昨年春からは、バンクオブアメリカ・メリルリンチと同じく、総合金融業を行っている仏系のソシエテ・ジェネラルが、足立区北千住の教室で新たにEnglish Driveの運営を支援しています。
English Driveの支援内容は、財務的支援に加えグローバルな所属機関で活躍している現役の社員の方などが、ボランティアとして参加し直接生徒たちに英語の学習支援を行う内容になっています。

■English Driveの社会的インパクト評価(中間報告)
「社会的インパクト評価」とは、社会が抱える課題(例:少子高齢・貧困など)を解決するための公益活動の成果(社会的インパクト)を、短期・長期或いは定量的・定性的に把握し、その活動について価値判断を加えることとされています。
その手段として、ロジックモデルなどを活用し、事業活動を「見える化」して外部の専門機関を交えたワーキンググループによる中身の検証を行います。社会的インパクト評価により、事業活動の継続的なメンテナンスが行われ、事業活動に継続性と価値を引き出すことが可能となります。

今回のイベントは、キッズドアが行っているEnglish Driveの社会的インパクト評価の中間報告会が主なテーマでした。
当日は、外部評価機関としてワーキンググループに参加している担当役員の方による、社会的インパクト評価の紹介やキッズドアが行っている活動についての具体的なポイントの紹介がありました。

 

(ケイスリー株式会社 落合さんの講義の模様)

(ケイスリー株式会社 落合さんの講義の模様)

 

■教育CSRの取組みについて
最後の講義では、キッズドアとEnglish Driveで協働しているソシエテ・ジェネラルの方による、組織として行っているグローバルは社会貢献活動の紹介がありました。
同社では、前述の通り社員の方がボランティアとして直接生徒たちに学習支援をおこなっており、子どもたちの学習に対する姿勢から社員ボランティアの方が刺激を受けたなどの感想が多かったことが紹介されました。
この取り組みによって、学習支援を受ける生徒だけではく、支援者側であるボランティアにも動機づけの効果があったことが窺えました。

 

文責:中央支部広報公益委員会