今回は、昨年4月1日にオープンしたふくしの総合相談窓口を訪れた際の模様をお伝えします。
ふくしの総合相談窓口は、現在区内2ヶ所(京橋、月島)で開設しており、今回訪れた京橋ふくしの総合相談窓口は、区役所地下1階・京橋図書館跡地のスペースを活用して昨年新しく設置された窓口です。
こちらは、同じく昨年開設された「ツキチカ!」(地域交流拠点)に隣接しており、組織及び職員間連携がスムーズに行える環境が整備されています。
区民からの相談に対してタイムリーに支援するための最初の窓口機能として存在価値が期待されています。
ふくしの総合相談窓口は、地下1階表示となりますが、区役所南側入口からそのまま進むと、相談カウンターが見えてきます。旧京橋図書館の移転に伴い、内装もリフレッシュしているので、新しくきれいな空間となります。

(中央区役所南側入口エントランス付近にあるふくしの総合相談窓口の案内板)
【ご協力頂いた方】
○社会福祉法人中央区社会福祉協議会 地域支援部ふくしの総合相談窓口
片桐 義晴 所長
石井 佐由三 様
【取材場所】
○ふくしの総合相談窓口(中央区築地1-1-1 地下1階(京橋図書館跡地))
【取材日時】
○令和7年11月11日(火)9時00分~10時30分
■「ふくしの総合相談窓口」とは?
ふくしの総合相談窓口は、福祉に関して、年齢や属性にかかわらず、さまざまな困りごとを一旦受け止め、関係機関と連携しながら解決に向けて継続的に支援を行う相談窓口です。
福祉に関する困りごとがあった際「どの窓口に相談すればよいかわからない」など、ニーズは自覚しているのに、その内容を整理できなくて相談が明確ではない場合でも対応ができる特徴があります。
相談者が抱える幅広い分野に関する困りごとに対するアセスメント機能(課題抽出・整理)と、ネットワーキング機能(専門的な支援サービスへつなげる機能)を活かして運営を行っています。
ふくしの総合相談窓口では、これら相談支援業務に加え、くらしとしごとの相談(生活困窮者自立支援制度)やひきこもりのご相談にも応じています。
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【対象の方】 ●福祉に関する困りごとや不安を抱えている方(年齢や障害の有無など不問) ●経済的に困窮しているなど、生活にお困りの方 ●ひきこもりの状態にある方 ●ご家族や関係者の相談も対応可能 |
●「ふくしの総合相談」と「くらしとしごとの相談(生活困窮者自立支援制度)」
ふくしの総合相談窓口では、「ふくしの総合相談」と「くらしとしごとの相談」を一体化して実施しています。
ふくしの総合相談は、令和3年度に社会福祉法の一部改正により創設された「重層的支援体制整備事業」の制度を根拠としたプログラムです。
この制度は、高齢・障害・子ども・生活困窮の各分野において実施している相談支援体制では対応が難しい、複合化・複雑化した支援ニーズに対応するため、「相談支援」「参加支援」「地域づくりに向けた支援」を一体的に実施し、包括的な支援体制を構築する事業です。
令和6年度では、東京都内で中央区をはじめ、23自治体*が重層的支援体制整備事業を実施しています。
*出典「令和6年度第1回東京都地域福祉支援計画推進委員会 資料」より
くらしとしごとの相談は、平成27年度に施行された生活困窮者自立支援法にて制度化された「生活困窮者自立支援制度」を根拠としたプログラムです。
この制度は、第二のセーフティネット機能として、経済的に困窮し最低限度の生活を維持することができなくなるおそれがある方へ包括的な支援を行う制度です。
個別具体的なプログラムには、「自立相談支援事業」「就労(準備)支援事業」「住居確保給付金」「家計改善支援事業」「居住支援事業」などがあります。
●京橋ふくしの総合相談窓口の施設概要
○所在:中央区役所本庁舎地下1階(京橋図書館跡地)
○設置者:東京都中央区(中央区社協が運営受託)
○開設時期:令和6年4月1日
○職員体制:6名(うち2名は月島ふくしの総合相談窓口に配置)
○相談実績:延3,809件(令和6年度)
○窓口開設時間:8時30分~17時(土日祝・年末年始を除く)
○電話番号:03-3546-5303
【リンク】ふくしの総合相談窓口の紹介ページ(中央区社協Webサイト)


(ふくしの総合相談窓口紹介チラシ)

(「くらしとしごとの相談」案内チラシ)
■区内2ヶ所で運営中
ふくしの総合相談窓口は、区内2ヶ所に拠点があります。京橋ふくしの総合相談窓口は、中央区役所内に設置されており、月島ふくしの総合相談窓口は月島区民センター1階に設置されています。
相談にあたっては、窓口対応のほか、電話やメールでの相談も受け付けています。外出が難しい場合は、訪問による相談も受けられます。
●京橋ふくしの総合相談窓口は京橋図書館の跡地を活用
京橋ふくしの総合相談窓口は、中央区役所地下1階にあった京橋図書館の跡地を活用して、昨年オープンしました。
京橋図書館は、昭和4年から令和4年8月末までの長きにわたり、地域の公立図書館として親しまれてきました。図書館の機能は、中央区立郷土資料館と共に、新築された「本の森ちゅうおう」(新富1丁目13-14)に移転しており、令和4年12月よりリニューアルオープンいたしました。
同じフロアには「ツキチカ!」(中央区社協が運営する地域活動拠点)が隣接しており、ふくしの総合相談窓口と連携して、一体的に地域活動の活性化の役割を担っています。

(リニューアルにより明るくなった中央区役所内の相談受付カウンター)
■課題と今後の展望
●「地域支援の専門職」としての理念を掲げた運営
ふくしの総合相談窓口の拠点は、京橋・月島ともに区役所(区の施設)内に設置されており、区役所職員をはじめとした課題解決に対する、組織間連携では利点が発揮されています。
そうした中、既存の制度の狭間にあるような困りごとを抱えている方の社会的孤立の解消や、それらを地域全体の課題ととらえ、連帯意識を持って活動を作り出す区民の支援を行う「地域支援を推進する専門職」としての理念を高く持ち、他部署との連絡調整の場面でも、その専門性を生かしたコーディネート力を発揮することで課題解決に取組んでいます。
●地域福祉コーディネーターとの連携
ふくしの総合相談窓口は、中央区社協地域支援部が事業を管掌していますが、同組織には、養成研修などを経た専門職である「地域福祉コーディネーター」が配置されています。
地域福祉コーディネーターは、ネットワークを構築して支援が必要な人を行政や専門機関などに適切につなぐ専門職で、住民への「個別支援」と地域づくりを行う「地域支援」が大きな役割です。地域福祉コーディネーターは、区内各拠点で開催している「おとなりカフェ・ちょこっと相談会」や、日頃のアウトリーチを通じて地域のニーズを把握しています。
ふくしの総合相談窓口では、地域福祉コーディネーターが持つリソースを活用し、相談支援の質を高める運営を目指しています。

(受付カウンターの相談ブースは個別の仕切が設けられ個人情報に配慮がなされています)

(区役所地下1階に設置されている自動販売機には「ニジノコ」のイラストがラッピングされています)
~誰でも笑顔になれる中央区を目指して~
文責:中央支部広報公益委員会

