今回は、今年9月に開催した「コミュニティコーピング」の新たなプログラムに参加してきた際の模様をお伝えします。
今回の特徴は、一般社団法人コレカラ・サポート(コレサポ)と文京社会福祉士会の共催企画で「実務者のためのコミュニティコーピング研修会」としての目的をもったプログラムにあります。
普段からソーシャルワークを実践している実務者の方々は、対面で相談援助を行う事が多いですが、このプログラムは、コロナ禍の影響もあり必要性の高まるリモートでの対応を可能とするツールとして、コミュニティコーピングの活用を検討するための研修会です。
相談援助の実務者にIOTを活用したソーシャルワークが普及すれば、遠方に住んでいる、或いは、対面でのコミュニケーションに困難がある方々などに支援の手が行き届きやすくなるなどの可能性が拡がります。
【ご協力頂いた方】
○文京社会福祉士会 副会長 武長 信亮 様
○一般社団法人コレカラ・サポート 代表理事 千葉 晃一 様
【取材場所】
○参加者各自の自宅・職場など(オンライン会場)
【取材日時】
○令和2年9月28日(月)19時~21時30分
■ 実務者によるコミュニティコーピング
当日は、文京社会福祉士会のメンバー(その他見学者)がプレイヤーとなり4人で一つのチームを構成し、ゲーム上で指定された課題事例を、コミュニティコーピングのルールに沿って、皆で解決していきました。
リアルな面談での支援過程と違い、WEB上限られた環境の中で繰り広げられるストーリーにはじめは戸惑いながらも、チームワークで互いが助け合いながら操作を進めていきました。
ゲーム上で、課題が提示された際の話し合いでは、普段実践している方法論が展開され、コミュニティコーピングが実務のサンプルであることを感じることができました。
ゲーム中「この課題を抱えた人にはどの様な支援、社会的機能にアクセスすべきか?」が問われた場面では、瞬時に具体的な提案が出され、現役ソーシャルワーカーの力が発揮されました。
■ 文京社会福祉士会の概要
●公益社団法人東京社会福祉士会と連携した地域の組織
文京社会福祉士会は、文京区に在住・在勤の会員のスキルアップとネットワーク、地域への情報発信と連携づくりなどの活動を行うために設立されました。
地域の方へ向けた講演会、事例研究会・情報交換等を行う「学習会」を定期的に開催しています。
また、文京社会福祉士会は、公益社団法人東京社会福祉士会の会員として、地区社会福祉士会の役割を担っています。
文京区を管轄する地区社会福祉士会は、長らく空白でしたが、組織の設立に賛同した有志の方々が集い、2017年に設立されました。
専門職が一方的に地域住民をリードすることなく、ごく普通の地域の人たちも活動の主体となって、各種イベントを実施する点が、特徴となっています。
●文京区社会福祉士会の概要
○設立:2017年5月17日
○事業内容:地域への情報発信/地域連携体制づくり・活動
○活動地域:文京区全域
○会員数:107名(区内在住在勤者/地元商店主/社会福祉協議会職員/社会福祉士/精神保健福祉士/医療福祉従事者/弁護士/公認会計士/行政書士/区役所職員/学識経験者ほか)
○メールアドレス:bunkyosocialworkers@gmail.com
【リンク】文京社会福祉士会 WEBサイト
【リンク】文京社会福祉士会 FBページ
●一般社団法人コレカラ・サポートの概要/イベント共催者
○所在地:千葉県松戸市新松戸4-32-1(代表理事 千葉 晃一 氏)
○電話番号:050-3633-8343
【リンク】一般社団法人コレカラ・サポート 法人WEBサイト
●昨年度実施した地域勉強会(出典:令和2年度定期総会資料)
日時・場所 | 議題・内容 | 参加人数 |
令和元年 6月14日
文京シビックセンター |
障害者福祉の現状/山内哲也氏(文京区障害者支援施設リアン文京施設長) | 40名 |
令和元年10月15日
文京区民センター2階 |
居場所を再定義/高山直樹教授(東洋大学教授) | 93名 |
令和2年 3月 6日
文京区民センター3階 |
野崎伸一氏(厚生労働省省 大臣官房総務課広報室長))・澤登久雄氏
(牧田総合病院地域支え合いセンター長) |
*新型コロナウィルスの感染拡大を鑑み【延期】 |
■ コレサポが行う文京区での地域活動
コレサポでは、千葉県・埼玉県のほか、文京区内での地域活動も行っています。
文京区社会福祉協議会が運営する「地域連携ステーション『フミコム』」での登録・活動や、「文京ボランティア・市民活動まつり」への参加なども行っています。
■事業性を高める新しいコンセプトやキャッシュポイントの検討
●ふりかえり(事後ミーティング)での議題
プログラム終了後、見学者を含めた参加者の間で、ゲーム内容やコミュニティコーピングの体験についてのふりかえりが行われました。
コミュニティコーピングは、10月より正規版としての事業が開始されます。
従来の福祉サービスに見られる、運営費に公費が投入された給付事業ではなく、自由市場で評価されるサービスとなるための、具体的なアイディアについての意見交換も活発に行われました。
●コレサポでは、今後も今回のような出張開催・共催を積極的に受け付けています!!
コレサポでは、10月からの収益事業として有料サービスがスタートするため、地域団体をはじめ、一般企業への広報・周知活動に力を入れています。
「新しいかたちの職員研修ツール」としての反響なども増えています。
文責:中央支部広報公益委員会