今回は、佃月島新聞(愛称「つくつき」)制作委員会の佐久間代表が主催している「R65カフェ」に伺ってきた模様をお伝えします。
佃月島新聞では、中央区を拠点にした地域活動として、シニアの方がいきいきと地域で暮らせるサロン運営にも取り組んでいます。
当日は、スマートフォンの実践的な活用についてのワークショップを中心に、さまざまなカルチャーカルチャー教室も開催され、コンパクトな会場はとても活気に満ちた空間となりました。
【ご協力頂いた方】
○佃月島新聞制作員会 代表 佐久間 保人 様
【取材場所】
○「勝どきデイルーム(勝どき区民館一階 勝どき敬老館一階)」
(中央区勝どき1丁目5−1 勝どき一丁目アパート1号棟)
【訪問日時】
○令和6年5月22日(水)12:30~
■R65カフェとは?
●佃月島新聞が主催する地域のサロン活動
R65カフェとは、佃月島新聞制作委員会が主催する地域交流活動(サロン事業)で、佐久間代表を中心に、さまざまなジャンルの方がサポーターとして参加のもと活動を展開しています。
高齢者の居場所を提供することが必要と感じていた佐久間代表が、天空新聞時代の2017年5月に、西仲通りの居酒屋「鶴ちゃん」が営業する前の時間帯を間借りして始めたことが切っ掛けでした。現在は、中央区社協と連携して、毎月一回勝どきデイルームで開催しています。
●R65カフェの3つのテーマ
①R65カルチャー |
参加者自分が親しんでいる活動や特技を紹介しみんなで体験 |
➁R65ヘルス |
専門家を講師に招き健康維持に関するユニークな講座を実施 |
③R65ミュージック |
ミュージシャンやボランティアによる伴奏で懐かしい音楽を楽しむ |
●活動概要
○名称:R65カフェ
○主催:佃月島新聞制作員会
○活動開始:2017年5月
○活動内容:高齢者居場所活動
○活動拠点:勝どきデイルーム
○参加条件:シニア世代を中心に活動に興味のある方
■佃月島新聞設立の背景と活動理念
●当初は自治会の広報誌として創刊
佃月島新聞は、2014年に天空新聞として、佃リバーシティ自治会の広報紙で創刊しました。その後2018年に佃月島新聞として、非営利の地域コミュニティ紙として毎月7千部を発行しています。
当時の「天空新聞」の名称は権利上の問題から変更をすることなり、佐久間代表が発行編集人として、新生「佃月島新聞」が誕生しました。
その後佃月島新聞は、創刊当初の趣旨を活かし、佃・月島地区の情報提供を中心に、読者記者の方が命名した「つくつき」を愛称名として、活動を展開しています。
スピンオフ企画として、「落語聴講ツアー」「月島もんじゃつくり体験」「中央区健康福祉まつりへの出展」など、文字情報の提供から飛び出し、さまざまな交流イベントも豊富に開催いています。
■当日の模様
●メインテーマは「シニアのためのスマートフォン教室
最近は勝どきデイルームで毎月後半に行われているR65カフェですが、今回はスマホ教室をメインテーマとして開催されました。
スマホは、現代社会ではライフラインとしての機能が一般化しており、その他世代間のコミュニケーション・ツールとして、シニア世代の方にも日常生活に欠かせない存在となっています。
コロナ禍の2021年には「つくつきDX構想」を立ち上げ、DXの趣旨に沿って、デジタル化を推進することにより、社会や生活の質や形を変え、安全・安心なシニアの地域生活の実現を目指しています。
当日は、佐久間さんによる実用的な機能・活用の紹介がなされ、内容の濃い勉強会となりました。
●参加者が講師となる茶話会
R65カフェの特徴として、一方通行の勉強会で終わらず、参加者相互の情報交流を大切に考える文化があります。
また、多様な背景を持つ参加者の中には、様々な技術や文芸に長けた方もいるため、メンバーが講師となるミニ講座も開催されることがあります。今回は現役の先生による茶道教室が行われました。
R65カフェでは、「メンバー自ら講師になるなど主体的に参加」「全員がしゃべる時間を設ける」などを運営の工夫を凝らし、参加者の帰属意識を向上させています。
【当日のプログラム】
はじめに |
■佐久間代表のあいさつ ■アイスブレイク(自己紹介、話題提供) |
スマホ勉強会 |
■本日の勉強会のテーマに沿ったワークショップ ① URLの保存方法 ② テザリングの手順とフリーWi-Fi ③ スマホでブックマーク ④ スマホでZoom ⑤ 不要なメールを削除 ⑥ 辞書登録・予測変換の方法 ⑦ スマホからの印刷(アプリインストールとコンビニのサービス利用方法) |
茶話会 |
■先生による茶道教室 ■フリートーク |
懐メロ唱和コーナー |
■リクエストに応じてギター伴奏によるみんなで唱和の時間 ① ペギー葉山「学生時代」 ② ザ・フォーク・クルセダーズ「悲しくてやりきれない」 ③ 橋幸夫&吉永小百合「いつでも夢を」 ④ 岡林信康「友よ」 ⑤ かぐや姫「神田川」 ⑥ さだまさし「案山子」 |
情報交換 |
■参加者全員による各自の最近のできごと発表 |
■課題と今後の展望
●今年で満10周年「佃月島新聞として100号」を目標
佃月島新聞は6月1日版で第75号となります。身近な目標としては第100号の発行を目指しています。
事実関係としては、創刊2014年天空新聞時代の約3年半(42号を発行)がありますので、今年で満10周年となります。これまで延べ117号となっています。
R65カフェの参加者は、佃月島新聞の読者が登録して集まった方が中心となっています。佐久間代表は「R65カフェは体力が必要な重労働」と言います。しかし同時に、社会的に意義の大きいサロン活動を「読者は大切なサポーター」であることを忘れず、続けていくことがこれからの目標と語っていました。
~誰でも笑顔になれる中央区を目指して~
(文責:広報公益委員会)