今回は、中央区日本橋浜町一丁目にある浜町コミュニティルームを拠点に活動する地域交流イベント(手作り蕎麦の製作&試食の体験会)の模様をお伝えします。
主催者の方に伺うと、蕎麦打ち体験会は、日本橋界隈に沢山あるそうですが、今回のイベントは、蕎麦打ち体験に加え「江戸文化や蕎麦に関する文化講習・勉強会」の要素も加わったユニークな内容です。

運営する組織は、事務局を置く公益団体(一般社団法人)と地元の町内会との協働ユニットです。イベントの告知や情報提供を、SNSやWEBを活用することによって、地域の子供たち・若い世代の方たちも参加している多世代交流型イベントとなっています。

≪蕎麦打ち体験プログラムが終わった後の試食会での一コマ≫

≪蕎麦打ち体験プログラムが終わった後の試食会での一コマ≫

 


 

【ご協力頂いた方】
○一般社団法人想いを紡ぐ会 中嶋 和成 様
○浜町一丁目町会 会長 鈴木 征矢男 様
【取材場所】
○浜町コミュニティルーム(住所:東京都中央区日本橋浜町1丁目2-3)
【訪問日時】
○平成30年3月24日(土)10時30分~17時00分

日本橋粉の会とは?
●蕎麦打ち体験だけではありません!
「日本橋粉の会」とは、貴重な地粉(小麦粉)を使って、お好み焼きや餃子、手打ち蕎麦やうどんを作ったりする「粉の料理教室」です。
日本橋粉の会は、「大人のあそび」「大人の食育」をテーマに参加者が交流しながら、江戸の食文化(日本蕎麦)・関東の食文化(武蔵野うどん)を打った後に、試食会で実際に作ったものを味わう食育教室です。
当日は、更科粉に「楮(こうぞ/和紙の原料)」や「紫芋」を煉り込んだそば粉も使い、とても彩り豊かな蕎麦が出来上がりました。
●足掛け10年にも及ぶイベント
日本橋粉の会は、途中で休止期間を挟みながらも、任意組織時代から数えて10年に渡って実施されてきました。最近では、毎月1回の開催頻度で訪問した会は第90回の節目でした。

≪日本橋粉の会の案内チラシ≫

≪日本橋粉の会の案内チラシ≫

 

●プログラム概要
○運営理念:
何事にも、皆で楽しくチャレンジする。「体験×歴史・文化」を学ぶイベント。
○開催時期:毎月第四土曜日のAM10:30~
○企画・運営:一般社団法人想いを紡ぐ会(おもつむ)
○運営協力:浜町一丁目町会・浜町二丁目金座町会
○主な実施プログラム:
【第一部】蕎麦打ち体験(10時30分~14時)
【第二部】試食会(14時~17時)
〇会費:3,000円(別途反省会参加の場合1,000円)
〇持ち物:持ち帰り用容器・エプロン・タオルor手ぬぐいを2枚
【リンク】日本橋粉の会 専用FBページ

「一般社団法人想いを紡ぐ会」の概要
「住み良い世の中に、優しい世の中にして行こう」をモットーに、地域交流・人材開発・体験型自然環境の学習などを行う一般社団法人です。
その活動理念から、様々な交流イベントや勉強会を実施しています。農業体験イベントでは、法人社員の方が関連する関東一円の農場(稲・野菜など)で活動しています。
●組織概要
〇本部:東京都中央区日本橋小網町1-5
〇沿革:2009年4月 文化をつなぐコミュニティ「あんど」発足(任意団体)。
2010年4月 「あんど」を法人化し、一般社団法人「想いを紡ぐ会」設立。
〇E-mail:omoi@omoi-tumugu.jp
〇URL:http://www.omoi-tumugu.jp
〇Facebook:http://www.facebook.com/konanokai/
〇代表理事:高木 順子

●主に取組んでいるプロジェクト

DCプロジェクト ●DC(Different Challenger)障がい体験教室/手話教室/不登校相談会プロジェクト
障害をもっと身近なものだと理解した上で差別や偏見をなくし、お手伝いをするための理解を深める教室。(場所:おもつむサロン)
文化継承プロジェクト ●歌舞伎、神楽、民謡、日本舞踊、落語、着付け
東京オリンピックに向けて、日本文化を学び直す機会と考えた日本の伝統文化を体験・学ぶプロジェクト。(場所:日本橋社会教育会館/おもつむサロン)
カラダづくりプロジェクト ●ウォーキング教室/ヨガ/体幹トレーニング
いつまでも健康でいるために、無理なく楽しくできる運動教室。(おもつむサロン/日本橋社会教育会館)
駄菓子屋楽校プロジェクト ●駄菓子屋コミュニティの居場所を開催
若いお母さん達がおばあちゃんから子どもの様子を聞いたり、子育ての相談をしたり出来る居場所。(場所:おもつむサロン/日本橋社会教育会館)
食プロジェクト 【レギュラー活動】
●制限食レシピ研究会(大人の食育/キッズクッキング)
何らかの食制限のある方向けに食事を考える研究会。
●オレンジキッチン(オレンジキッチン/オレンジキッズ)
手作りを楽しむお料理教室。(場所:おもつむサロンほか地域の各拠点)
農・環境プロジェクト ●田んぼの生きもの観察/農作業体験
田んぼで生きているたくさんの生きもの命の循環を見て知って体験できる”農”プロジェクト。(場所:埼玉県深谷市)

 

≪法人の活動案内チラシ≫

≪法人の活動案内チラシ≫

 

■「本物の食」「本物の自然」を体感する
日本橋粉の会は、一般社団法人想いを紡ぐ会が行う数多くのプロジェクトのうちの一つですが、このイベントだけでも沢山の人たち(地域に住まう方・地区役員の方・蕎麦打ちの先生・その他友人知人・子どもたちetc.)が参加し、プログラムを通じて皆さんとても楽しんでいらっしゃいました。

運営者の中嶋さんは、『現在は、日本蕎麦でも輸入原材料を使っているケースが圧倒的に多く、食を通じて「本物の味の違い」や「食べ物・食べ方の歴史から地域毎の文化の違い」などについても学んでもらいたい。』と仰っていました。

今後の主な予定
●「浜町マルシェ」イベントへの出店
浜町マルシェは、年に4回トルナーレ日本橋浜町の1F広場で開催される地域交流マーケットです。一般社団法人想いを紡ぐ会では、このマルシェにて「おもつむ田んぼ(埼玉県深谷市)」で育てたお米や小麦(小麦粉や小麦茶)を販売します。
●日本橋粉の会の継続
日本橋粉の会は、これからも毎月開催して行く予定です。各種ソーシャルメディア等での告知活動が功を奏して、会を重ねるごとに反響が増えています。今後会場のキャパシティが飽和した際などには、会場を分割(増やして)するなどして対応していく予定です。
●その他暮らしに根差した勉強会(セミナー)の開催
現行の地域勉強会プロジェクトに力を入れて行く予定です。具体的には、高齢者の元気な生活を支援するための「暮らしの知恵」をレクチャーするイベントを、専門家を講師招き、これまでの様に町会や地域で展開して行きます。

 

≪「丸出し」の工程を実演する町会役員の皆さん≫

≪「丸出し」の工程を実演する町会役員の皆さん≫

 

≪先生が実演した楮(緑左)と紫芋(紅右)を煉り込んだ蕎麦粉の「角だし」の工程≫

≪先生が実演した楮(緑左)と紫芋(紅右)を煉り込んだ蕎麦粉の「角だし」の工程≫

 

≪色合い鮮やかに茹で上がった蕎麦粉≫

≪色合い鮮やかに茹で上がった蕎麦粉≫

 

≪会場となった清洲橋通り沿いに佇む浜町コミュニティルーム≫

≪会場となった清洲橋通り沿いに佇む浜町コミュニティルーム≫

 

みんなで「働きやすく、住みやすい、誰でも笑顔になれる中央区」にしませんか?

文責:中央支部広報公益委員会