今回は、昨年7月1日にオープンしたツキチカ!を訪れた際の模様をお伝えします。
ツキチカ!は、区役所地下1階・京橋図書館跡地のスペースを活用した新たな地域活動拠点・築地交流スペースとして、中央区社会福祉協議会が運営しています。
中央区社協では、勝どき地区・日本橋地区において、軽喫茶スタイルで、地域の方々が気軽に立ち寄れる居場所「おとなりカフェ・ちょこっと相談会」を定期的に実施していますが、ツキチカ!でも京橋地区の拠点として、相談会を開催しています。
ツキチカ!は、来月の7月1日に開設1周年を迎えますが、これからも地域の交流・相談の拠点として、発展していくことが期待されています。
その他、地域交流・居場所事業としては、中央区が運営する子ども居場所事業「プレディ」や、昨年施行された東京都が運営する若者サポートトータルサイト「若ぽた+」などがあり、地方公共団体が中心となって、多世代向けに地域交流・居場所事業を推進しています。

(中央区役所南入口エントランス付近にあるツキチカ!の入口)
【ご協力頂いた方】
○社会福祉法人中央区社会福祉協議会 地域支援部ささえあい課
深澤 瑞穂 様、仲田 彩乃 様
【取材場所】
○築地交流スペース ツキチカ!(中央区築地1-1-1 地下1階(旧京橋図書館跡地))
【取材日時】
○令和7年6月13日(金)10時00分~11時30分
■築地交流スペース「ツキチカ!」とは?
●旧京橋図書館の跡地を活用
ツキチカ!は、中央区役所地下1階にあった旧京橋図書館の跡地を活用して、昨年オープンしました。
旧京橋図書館は、昭和4年から令和4年8月末までの長きにわたり、地域の公立図書館として親しまれてきました。図書館の機能は、中央区立郷土資料館と共に、新築された「本の森ちゅうおう」(新富1丁目13−14)に移転しており、令和4年12月よりリニューアルオープンいたしました。
ツキチカ!は、地域活動を応援することを目的に、地域活動団体等へ会場の貸出しや、地域住民によるささえあいのまちづくりに向けたさまざまな講座を実施するなど、気軽に立ち寄れる地域の拠点として活用されています。
●わかりやすい場所の特徴
ツキチカ!は、中央区社協が運営する地域活動拠点としては、最も新しいため、利用している団体はまだ少なく、利用を促進していくミッションがあります。
ツキチカ!は、中央区役所本館地下1階の場所であり、正面入り口とは反対側に所在する形ですが、地域からの来訪問合せの際は、「区役所本館地下一階」と説明すれば、理解されることが多いメリットがあります。
取材当日も、職場が近くで区役所へ所用で来られた方が、はじめて相談に来訪されたケースがありました。
●多世代交流を促進する拠点として地域活動を支援
ツキチカ!は、中央区社協のほかの地域活動拠点(勝どきデイルーム・はまるーむ)と同じく、地域の方が立ち上げた地域活動団体も運営主体としてサロンを開催しています。
毎月の広報紙やサロンマップでは、各拠点で開催される各サロンを「多世代向け」「高齢者向け※」「子ども・子育て世代向け」等に分類しわかりやすく表現しています。
※ツキチカ!での「高齢者向け」サロンは現在運営者募集中。
●ツキチカ!の施設概要
○所在:中央区役所本庁舎地下1階(京橋図書館跡地)
○設置者:東京都中央区(中央区社協が運営管理)
○開設時期:令和6年7月1日
○面積:約70㎡(キッチンスペースあり)
○収容人数:15名程度
○主な活用方法:地域活動団体への貸出 地域活動拠点を活用した地域活動の立ち上げ/伴走型支援の実施/各種福祉関係の講座開催等
【リンク】ツキチカ!の紹介ページ(中央区社協Webサイト地域活動拠点の案内)
20250612【チラシ ツキチカ! オープン時】-212x300.jpg)
(ツキチカ!オープン当時の案内チラシ)

(区役所地下1階エントランス付近に設定されている案内ボード)
■おとなりカフェ・ちょこっと相談会の開催
●区内3地域4拠点で実施中
おとなりカフェ・ちょこっと相談会は、軽喫茶が楽しめる居場所機能「おとなりカフェ」と、ちょっとした困りごとや心配ごとを職員などがお伺いして解決策をアドバイスする相談対応の機能を有し、中央区社協が運営管理する地域活動拠点で毎月開催しています。
最初の拠点である勝どきデイルームでも、開設当初から開催されてきた中心となる常設イベントであり、ツキチカ!でも毎月第2・第3金曜日に開催されています。
※おとなりカフェ:飲み物代100円、ちょこっと相談会:予約不要・相談料無料。
※「聖路加健康ナビスポット:るかなび」では、ちょこっと相談会のみの開催。

(ツキチカ!内部の相談コーナーの模様)
■課題と今後の展望
当日は、午前10時のオープン直前の訪問となりましたが、深澤さん・仲田さんに、これまでの経緯や今後の今後の展望など、いろいろなテーマのお話を伺いました。
取材当日は、「おとなりカフェ・ちょこっと相談会」が、ツキチカ!で開催される日でしたが、傾聴ボランティアの方も来訪されており、来所される方にとっても、安心して相談ができる体制となっています。
●交流・相談拠点確保の課題
都心部の中央区では、地価高騰などの物理的要因から、非営利活動が主軸となる地域交流拠点の確保は、長年の課題です。
現在、中央区社協が運営する地域活動拠点は、ツキチカ!を含め、区内3地域(京橋地区・日本橋地区・月島地区)で整備されていますが、最初の拠点である勝どきデイルームの開設は平成29年でしたので、7年かけてようやく現在の体制となりました。
●地域の居場所づくり支援
ツキチカ!をはじめ、中央区社協が運営する地域活動拠点の主な機能には「地域からの相談対応の機能」と「地域活動の支援機能」があります。
このうち、地域活動の支援機能では、地域の居場所づくり支援として、地域の居場所づくり助成や、サロンの立ち上げ支援などを実施しています。
地域の居場所づくり助成では、運営組織に立ち上げ時の活動費の一部を交付し、サロン立ち上げ支援では、地域で交流する活動を立ち上げたい方に向けて「場づくり入門講座」を開催するほか、区内で地域サロンの運営を希望している個人等に対して、活動場所の情報提供や活動PR方法等具体的な立ち上げの支援を行っています。
ツキチカ!を含めた中央区社協が運営している3拠点では養成講座を卒業した方が作った団体によるサロンが、定期的に開催されており、今後も地域力の発展に貢献していくことが期待されます。
●ツキチカ!オープン1周年イベントの開催
昨年オープンしたツキチカ!は、今年7月1日で開設1周年を迎えます。
今回伺った際には、詳細準備段階でしたが、中央区社協では、1周年イベントを開催し、地域の方により一層ツキチカ!を知ってもらい、認知度を向上させる企画を検討しています。

(区役所地下1階に設置されている自動販売機には「ニジノコ」のイラストがラッピングされています)
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文責:中央支部広報公益委員会