今回は、ささえあいサポーターフォローアップ研修に参加した際の模様をお伝えします。
中央区内の在住・在勤・通学者の有志から構成されるささえあいサポーターの皆さんが、地域で抱える課題にいち早く気づき、地域の専門機関へネットワーキング(情報共有と相談支援の依頼)する際の実践的な知識の習得の機会となります。
今回のプログラムでは、京橋おとしより相談センター(地域包括支援センター)の吉田所長を講師に招き、主に認知症高齢者に対する見守りについて具体的なお話をして頂きました。
【ご協力頂いた方】
〇京橋おとしより相談センター 所長 吉田 千晴 様
【取材場所】
〇中央区社会福祉協議会3階会議室(東京都中央区八丁堀4-1-5 3階)
【訪問日時】
〇令和5年2月21日(火)10:00~12:00
■ささえあいサポーターとは?
中央区社協では、ささえあいサポーターを『ご自身の暮らす・働く・学ぶ地域で、不安や悩みを抱えている方、中央区ならではの地域課題に直面している方の変化にいち早く気づき、必要な支援(各種専門機関等)につなぐ、地域のアンテナ役となる方のことです。』と説明しています。
ささえあいサポーターは、持続可能な地域包括ケアを推進するための、地域における4つのたすけあい(自助・互助・共助・公助)の互助を担う大切な地域リソースです。
●地域地域包括ケアシステムにおける役割
地域包括ケアシステムの構築は、第5期の介護保険事業計画(2012年から2014年)で策定されましたが、その中で地域におけるささえあい活動の立ち上げを支援するために、厚生労働省が所管する「地域支え合い体制づくり事業」が施行され、全国の自治体で様々な具体的仕組みづくりがスタートしました。
ささえあいサポーターは、地域包括ケアシステムの基礎的な階層の主体として、介護保険法の地域支援事業に位置付けられた生活支援コーディネータ(地域支え合い推進員)との連携や、協議体との協働を通じて地域包括ケアを目の届く形で推進する役割が期待されています。
■京橋おとしより相談センターの役割
講師の吉田さんが管理者を務めている京橋おとしより相談センターは、中央区にある5つのおとしより相談センターの一つです。
おとしより相談センターとは、高齢者の方々が住みなれた地域で安心して生活をしていくため総合的な相談・支援を行う機関で、介護保険やひとり暮らしの不安など、さまざまな相談に対して、専門的な知識を持った社会福祉士、主任介護支援専門員、保健師、認知症地域支援推進員等が相談に応じます。
おとしより相談センターは、介護保険法で規定された地域包括支援センターのことを指し、中央区ではおとしより相談センターの名称を掲げています。
●京橋おとしより相談センターの概要
○住所:東京都中央区明石町1-6リハポート明石等複合施設1階 ○電話番号:03-3545-1107 ○FAX番号:03-3545-1108 ○夜間・休日の体制:24時間365日営業のコールセンターに電話を転送する ○開所日時: 毎週月曜日から土曜日(午前9時~18時まで) ○設置者:中央区(公益社団法人中央区医師会に運営委託) ○担当地区:京橋地区 |
【リンク】おとしより相談センターの紹介ページ(中央区webサイト)
■イベント概要
○タイトル:ささえあいサポーターフォローアップ研修
~誰もが住み慣れた地域で安心して生活するためには~
○主催:社会福祉法人中央区社会福祉協議会
○日時:令和5年2月21日(火)午前10時~12時
○場所:中央区社会福祉協議会3階会議室
○講師:京橋おとしより相談センター管理者 吉田 千晴 様
○対象:ささえあいサポーター
○費用:無料
■講義の模様
ささえあいサポーターフォローアップ研修では、毎回地域互助に関する様々なテーマを題材にしており、各分の専門家が講師を担っております。
今回の講義では、京橋おとしより相談センターの吉田さんから、高齢者の方を見守る際に注意すべきポイントや支援の特徴と、認知症に関する基本知識の振返りの内容となりました。
また、今回の講義タイトルは「~誰もが住み慣れた地域で安心して生活するためには~」でしたが、講義を通じてこのことについて皆で理解し、地域のささえあいサポーターである私たちがどの様に行動すべきかについて、2時間にわたってレクチャーを頂きました。
【第一部】総論「地域包括支援センターについて」
地域包括ケアシステムの中核機能
「専門職が配置され日常生活圏域ごとに支援を実施」
「地域ケア会議での討議を区の施策に繋げる」
「アウトリーチやさんさんサロンの開催」
「見守りキーホルダー携帯による支援」
「救急医療情報キット備付による救急隊等との連携」
区民から寄せられる様々な相談事例
「荷物屋敷へのアプローチ」
「管轄警察署などと連携し緊急介入実施」
「マンション管理人と日頃からの関係作り」
【第二部】各論「自分らしく地域で過ごすってどんな事?」
自分が想う事を想像し相手へアプローチする
「あなたが好きなこと、興味があることは何ですか?」
「どのような人たちに囲まれて生きてきたいですか?」
「身近に考えてみる」
地域包括ケアシステムはなぜ必要なのか?
「公費負担だけに頼らない”まちづくり”」
「住み慣れた地域で安心して暮らすためのつながり」
「孤立・孤独を選ぶ人もいる」
「無理をせず自然にできることを続けていく」
【第三部】質疑応答
具体的で活気のある質疑
その他質疑応答では、実際に支え合い支援の活動を行っている方からの情報提供や、参加者の相談支援における介入事例などに関する質問などもあり、とても具体的で活気のある質疑応答コーナーとなりました。
~誰でも笑顔になれる中央区を目指して~
(文責:広報公益委員会)