【東京都本部】新年のご挨拶
公益社団法人全日本不動産協会東京都本部 本部長
公益社団法人不動産保証協会東京都本部 本部長
一般社団法人全国不動産協会東京都本部 本部長
中村 裕昌
新たな年を迎え心よりお慶び申し上げます。
会員の皆さまにおかれましては、日頃より協会運営にご支援、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
令和7年の不動産業界では、全国的に地価が4年連続で上昇し二極化が鮮明になり、都市再開発やDX・GXの推進が注目を集めていました。富裕層や外国人を含む投資家需要は堅調で、昨年9月に発表された令和6年度の法人企業統計では不動産業界の売上高は約58兆円規模に達するなど不動産市況は拡大基調にあります。
しかしながら、東京は人口減少や高齢化という需要縮小リスク、住宅価格の高騰や供給の偏在、空き家問題、外国人の保有を巡る多様な問題等を抱えております。昨年11月には都心3区の新築マンション平均価格が1億5千万円を超え、年収倍率も17倍以上となるなど、一般層が都内に住宅を確保することが困難な状況になっております。
また、東京都においては、これまで再開発事業が都市の成長を牽引する重要な役割を担ってきましたが、建築資材や土地価格の高騰等により一部の大型再開発プロジェクトが中止または延期を余儀なくされる事例も見られます。ご案内のとおり、サステナブル・リカバリーのために策定された現在の東京都の都市計画に関する方針等は、民間建築活動を再開発へと適正に誘導するために行われてきたところですが、従来のインセンティブ誘導型の手法にとらわれない新たな視点で、東京の新しい都市づくり・街づくりに向けた見直しが求められております。
この現状を踏まえ、全日総本部の調査研究機関である全日みらい研究所では、四半世紀先の将来を見据えた持続可能性・地域コミュニティとの調和・環境負荷低減に配慮した新たな都市計画の必要性とともに、都市づくりの方向性や必要な市場の安定化と活性化の両立等についての調査研究に着手したところです。
東京都本部としては、こうした市況の変化を踏まえ、会員事業者が安定的で永続可能な事業展開ができるように支援体制を強化してまいります。不動産DXは実効性が求められる実践の時代に移行しており、具体的には業務支援のツールとして提供しているラビーネットBBのさらなる普及促進に努めるとともに、書面電子化やオンライン電子申請の制度の活用はもとより、様々なデジタル技術による会員の業務の一層の効率化や支援に努めます。また、生成AIやビッグデータの活用等を踏まえ、宅建業務に関する研修プログラムの充実等を図り、業務で必要とされる会員従事者の専門的知識と技能を修得するためのリスキリングを進めてまいります。さらに、全日総本部で実施している不動産相談業務については、東京都本部においても相談体制の充実・補完を進めてまいります。
創立当時316社だった東京都本部の会員数は、現在正会員数約11,600社を擁するまでに発展してまいりました。全日は創立75周年、保証は創立55周年、TRAは創立30周年をそれぞれ迎えることから、来年1月に周年式典を予定しております。ここに至りましたのも、創立当初から多大なご苦労をいただいた諸先輩の方々をはじめ、会員や役職員の皆さま、並びに関係各位のご協力の賜物であると厚く感謝を申し上げます。
引き続き公益社団法人としての社会的責任を果たしつつ、東京都をはじめ行政関係や関連団体等の皆さまと緊密に連携しながら、金融環境の変化や不動産市況の波に柔軟に対応し、都市における住生活の未来を見据えた政策的視点を持って不動産業界の健全な発展と都市の持続可能な成長に寄与してまいります。
併せて、執行体制を再構築するための支部再編等の組織改革に取り組むとともに、より効果的で効率的な事業基盤を確立し、当本部が率先して全日グループのさらなる発展に貢献してまいります。今後も会員の皆さまにご支援とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
終わりに、本年も皆さまのご健勝と事業のさらなる永続的発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。






